大久野島のうさぎたちのために

Baby rabbit in Okunoshima Island
毎年この時期に大久野島に行っています。たしかにうさぎは相変わらず多くて、仔ウサギもたくさんいるのですが、去年とは全く異なる島になってしまったようです。
私が感じた率直な感想です。


野生のうさぎの魅力がなくなってしまった…

私が初めて大久野島を訪れた時には、何十羽ものうさぎたちが人が持ってくる少しの食料を求めて走ってきました。
それは、まだ今ほど知名度がなかったため、訪れる人もそれほど多いわけではなく、そして、あまり食料を持ってこなかったのです。
うさぎたちは、葉っぱや木の皮を食べたり、時にエサを奪い合って喧嘩したりと、野性味がすごくありました。

去年はまだそんな感じだったのですが、今年はもはや人が多すぎて、かつ、全員がビニール袋いっぱいに野菜を持ってくるため、うさぎたちは明らかに食べ過ぎの状態となっています。

飽食状態のうさぎたちは、確かに可愛らしさはあるのですが、表情は変わっています。昔あったようなたくましく生きている「野生のうさぎ」という感じではなくなってしまいました。
個人的には、非常に残念な状態になってしまったなというのが感想です。

また、食べきれない野菜や山となったペレットが、島中に放置されているため、うさぎの天敵であるカラスも増えています。

遠からず、島への持ち込みが禁止されるのではないかと危惧しています。

うさぎたちのためにできること

このままただ「かわいい」ということだけが独り歩きして毎日沢山の人々が訪れ、沢山の食べ物が持ち込まれていくことが、本当にうさぎたちのためなのかと思います。

大久野島は、動物園ではありませんし、鯉の餌やりのような今の状況はどうかと思いました。

うさぎをそっと見守ることが、この島での一番の楽しみだと私は思います。
うさぎは確かに弱い動物だけど、生きる力に溢れているのです。